「教科書を完璧に丸写ししたのに成績があがらない」
「授業で先生の書いた通りに板書したのに問題が解けない」
普段から生徒さんと接していると、こんな質問を割といただきます。何色も色ペンを使って、カラフルできれいなノートを作ったのに、成績が上がらないと。
結論から言うと、丸写ししただけのまとめノートは、時間の無駄なので今すぐ辞めましょう。
再現性のない「まとめノート」は時間の無駄
教科書の情報を右から左へ何も考えずにノートに写しているだけでは、頭には何も残りません。脳に一切負荷がかかっていないからです。ですが、私は「まとめノートを作るな!」と言っているわけではありません。どうしてもまとめノートを作りたいなら、意味のあるやり方で作るべきです。
意味のあるノートとは「自分で次に再現できるノート」です。要するに、「何も見ずに誰かに説明できるレベルまで自分の言葉で落とし込む」ことです。大事なのは、自分の言葉で説明できるようにする、ということです。
たとえば、目的をもたないまま漠然と本を読んだり、授業の内容をなんとなくノートに書き写したりといった勉強では、なかなか記憶に残りません。ですが、「いま勉強している事柄をあとで誰かに説明しなくてはならない」と考えると集中力が上がり、記憶に定着しやすくなります。実際に東大生などは、このような目的のためにノートを作っています。
具体的なノートの作り方3選
では、どうやってノートを作ればいいのか?その方法を3つご紹介します。
- 言い換える
- ロジックを残す
- とっかかりを作る
① 言い換える
「つまり、要するにどういうこと?」と、自分の言葉で一言でまとめるようにします。教科書のお堅い言葉遣いよりも、自分でかみ砕いてまとめたほうが絶対に記憶に残ります。
例:産業革命
要するに、人が機械を作る時代から、機械が機械を作る時代に変わった。
② ロジックを残す
「どうしてそれが起こったのか?」「その結果どうなったのか?」などの因果関係のある情報を「→」でつなげます。例えば歴史を覚えるのが苦手な生徒さんは、「ルネサンス」「十字軍」「カトリック」などの単一のキーワードだけは覚えているけど、どういう時系列でどんな変化が起きたのかが頭に入ってないことが多いです。
例:ルネサンス
①十字軍の失敗でカトリック教会の権威が落ちる →
②民衆がキリスト教、つまり神中心の考え方に疑問を持つ →
③キリスト教が流行る前の文化に興味を持つ →
④この一連の流れを「ルネサンス(文芸復興)」という
③ とっかかりを作る
テストに出るような重要な情報かどうかにかかわらず、「自分の感情が動いたものや、自分の中で気になったこと」をメモしましょう。このような情報は脳に残りやすく、授業や本の内容を思い出すきっかけになります。
例:推古天皇
日本史上初めての女帝。
まとめ
- 言い換える
- ロジックを残す
- とっかかりを作る
教科書を丸写しするようなまとめノートは時間の無駄なので、上記のような有意義なノートを作りましょう。
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